二井山隧道 にいやま 主要地方道横手東由利線
秋田県横手市(雄物川町)
延長 50.0m  
幅員 4.50m  
竣工  - 年  
かつて、横手市と本荘市(現由利本荘市)を結ぼうとしていた羽後交通横荘線という鉄道があった。東側区間は少しずつ延長を重ねて山越え区間も乗り越え、1930年に東由利町老方までの区間が開通した。

また、西側も羽後本荘駅から前郷(現在の由利高原鉄道)までは開通していたものの国鉄に買収されるなど結局横手と本荘を結ぶことはなかった。戦後の台風災害によってこの山越え区間は運休となりそのまま廃止されてしまった。

その羽後交通横荘線の東側区間の山越え区間は廃線敷きがそのまま県道に転用され、当時の姿に近い形で往時を偲ぶことが出来る。

その第1のトンネル遺構がこの二井山トンネルで、台帳に残っていることから県道指定はまだ外れてはいないようだが、通行止めとなっており老方側の坑口は大崩落を起こして閉塞している。

石で巻かれた馬蹄形の鉄道トンネルで通行止めになってからかなりの時間が経っているようで、内部には剥がれ落ちた巻き石などが堆積している。

老方側坑口の崩落や内部の状況からもわかるようにかなりの老朽化で再度の閉塞につながるような崩落がいつ起こってもおかしくない。
←立倉トンネル
位置  
高速自動車国道 一般国道 都道府県道 市町村道その他 廃隧道等