千々石の町から小浜へ向かう県道は1938年（昭和13年）に廃止された雲仙鉄道の跡地を再利用したものだ。この千々石第一隧道の建設されているあたりで海面からは数十メートルの崖に近い斜面の途中を走ることとなる。

緑の濃い山が直接入り込んでいるような岬には、側壁が大きな石で積まれ、アーチ部がレンガ大の切石で詰まれた馬蹄形のトンネルが二本建設されている。

狭いうえ、カーブしているため警戒心と譲り合いの精神がとっても大事な隧道である。